〈更新日:2022年10月20日〉
こんにちは、現役ICU看護師のぷろぽです!

ICUっていったいどんなところ?
ICU看護師として働けるか不安…
と悩んでいませんか?
ICUは病棟とは違い特殊な環境であるため、イメージが湧きにくいかと思います。
ICU看護師である私が「入職前に知りたかった…」と思う内容になっているため、あなたの悩みを解決できる内容となっています。
この記事を読めば、あなたのすべての悩みを網羅しているため、ICU看護師のリアルを知ることができますよ。
- 集中治療室とは?
- ICU看護師の仕事内容
- ICU看護師の日勤帯・夜勤帯の仕事内容
- ICU看護師に向いている人・向いていない人
- 新卒でICUへの希望をオススメする理由
- ICU看護師のスキルアップ・キャリアアップにオススメの資格
- ICU看護師あるある
この記事を読むとICU看護師の仕事がイメージできるようになるため、ICUで働く時に良いスタートダッシュが期待できます!
集中治療室(ICU)とは?


集中治療室とは「集中治療のために濃密な診療体制とモニタリング用機器、また生命維持装置などの高度の診療機器を整備した診療空間」とされています。
日本集中治療医学会より
集中治療室は英訳で「Intensive Care Unit」であり、頭文字をとってICUと略されます。(以下、ICU)
そのため、医師や看護師は24時間体制でICUに常駐しています!



集中治療室には患者さんのいのちを守るために必要な医療機器がたくさん存在します。
そのため、病棟とは異なる緊張感漂う雰囲気にびっくりされる患者さんも少なくありません!
どんな患者さんが多いの?
ICUを必要とする疾患とは?
日本麻酔科学会では、集中治療を対象とする疾患や病状については以下のように記されています。
①意識障害あるいは昏睡
日本麻酔科学会より
②急性呼吸不全あるいは慢性呼吸不全の急性増悪(急激に悪化すること)
③急性心不全(心筋梗塞を含む)
④急性薬物中毒
⑤ショック
⑥重篤な代謝障害(肝不全、腎不全、重症糖尿病など)
⑦広範囲の熱傷(火傷)
⑧大手術後
⑨救急蘇生後
⑩その他 外傷や破傷風などの感染症で重篤な状態。
ただし、結核などの伝染性疾患や精神疾患のように特殊病棟に収容するのがより適当な患者は、原則的に収容しない。
つまり、血圧や呼吸状態などに異常をきたし、いのちの危機にある患者さんが対象になります。
患者さんのICUの入室・退室基準は? 入室期間は?
ICUの入室基準は?
病院によって異なりますが、私の病院では上述した「①~⑩の集中治療を対象とする疾患や病状」をきたした場合が入室の基準となります。
ICUの退室基準は?
- 入室の要因となった病態が回復し、状態が安定した場合
- 治療を行っても延命できない場合
ICU退室後は退院することは珍しく、病棟へ転棟することが基本となります。
ICU入室期間ってどのくらい?
患者さんの状態や病態にもよりますが、1~7日間ほどICUで入院している場合が多いと感じています。



休みを挟み、出勤すると初めましての患者さんばかり…なんてこともあります。
一から情報収集をしなければならないため、大変に感じます。
ICU看護師の仕事内容とは?


ICU看護師の仕事内容には大きく分けて以下の5つがあります。
- バイタルサインや状態のモニタリング
- 異常の早期発見
- 医療機器の点検と操作
- 日常生活援助
- 多職種連携
やりがい、大変さ、習得期間を記し、体験談を含めてそれぞれ説明していきます!
バイタルサインや状態のモニタリング
やりがい★★★ 大変さ★★★ 習得までの時間:6か月
ICUでは、多数のモニターを用いてバイタルサインのモニタリングや状態把握を24時間行います。
- 心電図
- 膀胱留置カテーテル
- 血圧測定や簡単に採血ができる観血的動脈圧ライン
患者さんは刺激を与える前後でバイタルサインが大きく変動しやすいので、モニターからの情報や症状を照らし合わせて、注意深く観察を行うことが必要になります。
※刺激…吸引や体位交換、処置などの医療行為をさす
体験談
新人時代は常に緊張感をもってモニタリングを行っていました。
「その吸引って本当に今必要?」と医療行為の必要性について考える必要があるため、難しさと同時にやりがいも大きく感じます。



刺激で心停止に至った経験が何度かあります。
ICUではそれほど重症な患者さんが多いんです!
異常の早期発見
やりがい★★★★★ 大変さ★★★★★ 習得までの時間:1年以上
ここでは「①バイタルサインや状態のモニタリング」の情報からアセスメントを行い、異常の早期発見を行います。異変があれば、医師へ速やかに報告し、指示通り治療を行います。
状態に応じて、その都度①→②→①→②を繰り返し、治療に対する効果を検討していきます。
少しの異変から予測し行動することで、命の危機を防ぐことができます!
体験談
新人時代に最も難しいと思う役割になります。
膨大なデータからアセスメントを行えるようになるには臨床知識だけでなく、経験も必要不可欠になります。また、医師やリーダー看護師に患者の状況とアセスメントを、わかりやすく伝えなければなりません。患者さんの異変を上手く伝えられないと、相手は動いてくれないからです。
アセスメントから異常に気づき、正確に伝えられるようになるのに道のりは長いですが、その分やりがいは大きく感じます!



特に新人時代はアセスメントや情報を間違ってしまったり、先輩が怖くてうまく伝えられず、失敗を多くしてしまいます…
医療機器の点検と操作
やりがい★★★★ 大変さ★★★★ 習得までの時間:1か月
医療機器が正しく作動しているかどうか、点検を行います。
患者さんは命を維持するための機器を装着している人がほとんどのため、機械トラブルは命を脅かしかねません。
そのため、機械によっては1時間おきに点検を行ったり、トラブル対応も行うため大変に感じます。
人工呼吸器、持続血液透析、ペースメーカー、体外式膜型人工肺…
医療機器はボタンひとつで簡単に操作できるからこそ、患者さんの命が左右されてしまう危険性が高く、アクシデントにつながりやすいです。



例えば…点滴の流量間違い、医師の指示と相違、機械トラブルがよく起こります!
体験談
確認不足により新人時代は特にアクシデントを起こしやすいです。
ICUでは病棟とは違い、上記に記した特殊な医療機器を扱う機会が多いため、院内外の勉強会が充実しています。
最新の医療機器はICUから使用する場合が多いため、最新の治療を学びたい人にはやりがいを大きく感じると思います。
日常生活援助
やりがい★★★★★ 大変さ★★★★★ 習得までの時間:6か月以上
ICUの患者さんは以下の理由から、看護師が日常生活援助を必要とされる場合が多くあります。
- 安静度の制限がある
- 意識がない
- 筋力が低下し動けない
- 患者さんが自分で動くと大事な管が抜けてしまうリスクが高くなるため
ICU看護師は患者さん生活動作がどこまで可能か見極めながら、安全を担保するために介助する必要があります。



看護師一人で介助することは難しいため、他の看護師と協力して仕事を行うことが多いです。
体験談
新人時代には患者さんが動くたびに大事な管が抜けていないかひやひやしながら観察していました。
大事な管は多数あるため、責任を持ち観察できるようになるまで時間がかかります。
看護師として退院後の患者さんの姿を想像しながらアプローチできる役割になるため、やりがいを大きく感じます。
多職種連携
やりがい★ 大変さ★★★★★ 習得までの時間:本人次第
多職種と連携を図り、治療を進めていきます。
- 医師:治療を行う
- 臨床工学技士:医療機器のトラブル対応を行う
- リハビリスタッフ:リハビリテーションを行う
- 栄養士:栄養管理を行う
多職種と関わることにより、患者さんは分野の専門性に特化した治療を受けることができます。
ICU看護師は多職種とコミュニケーションをとることが大切になります。



ICU看護師は③での役割を担うため、病棟と比較すると実は臨床工学技士と関わる場面が多くあります!
体験談
実はこの役割、新人看護師でなくともけっこう大変なんです!
- 看護師がすべての情報や状態を熟知しなければならないから
- 医師との伝書鳩の役割を行うことが多くあるから
多職種とは以下のような会話を行います。



患者さんの状態はどうですか?
リハビリどこまで進んでいますか?
土日はリハビリスタッフいないので、リハビリ進めておいてください。



患者さんはご飯食べれていますか?
どんなものなら食べれそうですか?好きなものは?嫌いなものは?
注入速度は?



アラーム上下限が記載されていないので、医師に確認してください。
記載されていると設定と医師の指示が違うけどどうなっているんですか!



医師が作成する書類に不備があるので直してください。
家族が来たらこの書類にサインをもらってください。



レントゲンのオーダーがないので、医師に伝えてください。
異常値が出ているので先生に伝えてください。
情報を熟知していない場合には咄嗟に答えることができません。
また、医師との伝書鳩の役割を行うため、「それ看護師に言われても…」なんてことがよくあります。
多職種連携に関しては、役割分担が曖昧なところが多く、看護師が役割を担うことが多くあります。
仕事の増加に伴い、患者さんに提供するはずだった“看護”が疎かになることもあるため、やりがいは低く感じます。



看護師がなんでも屋と言われる所以でもあるのかなと…
役割分担をはっきりさせることで、仕事量が大幅に減るんじゃないかと期待しています!
ICUの看護体制について
厚生労働省の「集中治療室(ICU)における安全管理指針」では、看護師の在り方について以下のように記載されています。
○ 看護師の配置については、患者の重症度に応じた看護が行える体制とすること。業務を安全に遂行する上で必要とされる人員を、配置すること。具体的には、患者の重症度等に応じて患者2人に対して看護師1人以上常時配置すること。
厚生労働省「集中治療室(ICU)における安全管理指針」より
○ ICU勤務に専念できるよう専任にすること。
○ 事故防止に配慮して、以下のような勤務体制を整えること。
・ 新人や部署異動直後の職員に対しては、医療安全に関する初期研修を提供すること。
・ 職場内教育においては、経験者と組み合わせるなどの工夫をするとともに、
現場での指導・監督が可能となる人員配置等の余裕ある人事管理を行うこと。
・ 特に夜間など人員が少ない際には適切な人材を配置するように留意すること。
要約すると以下のようになります。
- ICUでは重症度が高く、医療事故が起こる可能性が高いため、安全に配慮した体制をとる
- 重症患者さん2人に対し、1人以上の看護師を常時配置する(以下、2対1看護体制)
- 新人看護師や異動、転職後の看護師には患者さんの重症度に応じて適切に担当の振り分けを行う
ICU看護体制のQ&A ~気になる疑問4選~


【日勤帯】ICU看護師の仕事内容と一日の流れ
日勤の特徴
日勤帯では、患者さんの治療や看護を中心に動く特徴があります。
治療では、処置・手術準備・CTやMRIなどの検査など医師の介助を行います。
日勤帯のICU看護師の一日の流れ(勤務時間8:30~17:00)
7:30~8:30 出勤 情報収集・申し送り
勤務時間前の30分から1時間前には出勤し、受け持ち患者さんの情報収集を行います。
夜勤スタッフからの申し送りを聞きます。
その他、機械の点検・点滴の組成確認を行い、医師の指示と間違いがないか夜勤スタッフと確認を行います。
8:30~8:45 始業の挨拶・情報共有
日勤スタッフがナースステーションに集合し、始業の挨拶と情報共有を行います。
ここでの情報共有内容は、院内での決まり事の伝達、ICU内にいる患者さんの予定や状態の簡易伝達(予定される検査や危険行動の有無など)、危険予知訓練(KYT)としてインシデントの共有などが挙げられます。
8:45~ ラウンド
患者さんの状態にもよりますが、ICU看護師は具体的に以下のような仕事内容を行います。
ICU看護師の具体的な仕事内容
- 看護記録
- 清潔ケア(清拭、口腔ケアなど)
- 排便ケア
- バイタルサインや症状の観察と報告
- 機械の点検
- 体位交換
- 経管栄養
- 吸引
- 薬剤の投与
- 採血
- 処置
- 検査
- OP出棟準備
- リハビリ
- 患者さんによっては転棟準備
- 定期の患者さんの受け入れ
- 院内外で急変した緊急患者さんの受け入れ
12:00~13:00 休憩交代
患者さんを看るスタッフがいなくならないよう、一斉には取らず交代で休憩を取ります。
処置や検査が被らないようにリーダー看護師が調整し、2~3つのグループに分けて休憩を取ります。
13:00~ラウンド
午前中に終わらなかったケアの続きや看護業務を行っていきます。
また、隙間時間で看護記録を行います。
16:30~ 夜勤スタッフへの申し送り
夜勤スタッフへの申し送りを行います。
17:00 退勤
看護記録を締めて退勤します。
【夜勤帯】ICU看護師の仕事内容と一日の流れ
夜勤の特徴
夜勤帯では、下記に示すの5つの役割に加えて、翌日の治療に備えて休息を整えていくことが中心となります。
休息がしっかりできていないと、「昼夜逆転」「リハビリが進まない」など、翌日の治療に影響が出てしまいます。
ICU看護師は夜勤で患者さんのサーカディアンリズムを整えることで、治療が円滑に進むように努めていく必要があります!



もし眠れない患者さんがいれば、入眠剤の提案、モニターの音や光など環境調整、苦痛の除去を行います。
ICU看護師の夜勤帯の一日の流れ(勤務時間16:30~翌日9:00)
15:30~16:30 出勤 情報収集・申し送り
日勤帯と同様、勤務時間前の30分から1時間前には出勤し、受け持ち患者さんの情報収集を行います。
夜勤帯では日勤と比較し看護師が少ないため、看護師は受け持つ患者の情報だけでなく、すべての患者の情報を大まかに知っておく必要があります。
日勤スタッフからの申し送りを聞きます。
その他、機械の点検・点滴の組成確認を行い、医師の指示と間違いがないか夜勤スタッフと確認を行います。
16:30~17:00 始業の挨拶・情報共有
日勤帯と同様、夜勤スタッフがナースステーションに集合し、始業の挨拶と情報共有を行います。
ここでの情報共有内容は、院内での決まり事の伝達、ICU内にいる患者さんの予定や状態の簡易伝達(予定される検査や危険行動の有無など)、危険予知訓練(KYT)としてインシデントの共有などが挙げられます。
17:00~ ラウンド
患者さんの状態にもよりますが、ICU看護師は具体的に以下のような仕事内容を行います。
ICU看護師の具体的な仕事内容
- 看護記録
- 清潔ケア
- 排便ケア
- バイタルサインや症状の観察と報告
- 機械の点検
- 体位交換
- 経管栄養
- 吸引
- 薬剤の投与
- 採血
- 処置★
- 検査★
- OP出棟準備★
- 院内外で急変対応★(★は緊急入院のみ)



日勤帯と比較しリハビリ・転棟準備などがなくなり、仕事内容は少なくなります。
19:00~19:30 休憩交代(夕食)
休憩交代を行い、30分間休憩をとります。
19:30~0:00 ラウンドの続き
患者さんが眠れるように、看護師は入眠環境を整えていきます。
0:00~1:30 休憩交代
仮眠の時間は基本90分となります。
患者さんを看るスタッフがいなくならないよう、一斉には取らず交代で仮眠を取ります。
5:00~8:30 ラウンド
患者さんに朝の挨拶を行い、看護業務を行います。隙間時間で看護記録も行います。



朝は患者さんの起床に伴い仕事内容が増えるため、とても慌ただしくなります。
8:30~ 日勤スタッフへの申し送り
日勤スタッフへの申し送りを行います。
9:00 退勤
看護記録を締めて退勤します。
Q&A


【適性】ICU看護師に向いている人の特徴
ICU看護師に向いている人の特徴は以下の通り5選あります!
- 観察能力が高い
- 学習意欲が高い
- 精神的・身体的にタフである
- コミュニケーション能力がある
- どんな事態にも冷静に対応できる
くわしく解説していきます!
観察能力が高い
「観察能力が高い特徴」はICU看護師の「役割①:バイタルサインや状態のモニタリング」「役割②:異常の早期発見」を担うため、一番重要な特徴となります。
ICUの患者さんはいつ急変してもおかしくない状態にあり、小さな変化を見逃すと命取りになるため、観察能力が必要となります。
「そんな素質なんてない…」と思う方もいるかもしれませんが、心配いりません!
ICUには観察能力を身につける環境があるため、観察能力に欠けていても働くことは十分可能です。
ただ私の経験上、観察能力を身につくかどうかは、自発的に知識や経験を学ぶ姿勢があるかどうかにかかっています。
そのため、次に説明する「学習意欲が高い特徴」を持ちあわせていることが大切となります。
学習意欲が高い
ICUでは多くの医療機器が存在するほか、様々な疾患の患者さんがいます。
そのため、ICU看護師の「役割③:医療機器の点検と操作」を担ううえで、日々進歩している医療機器を理解し、正確に取り扱うことが必要になります。
また、病棟のように循環器内科や脳外科などの科が限定されないため、様々な疾患に対する知識や技術が幅広く必要になります。
そのような環境にあるため、ICUは教育体制がとても充実しています。
- 入職1年間は先輩看護師と一緒に行動し患者さんを看る
- 学習範囲が広すぎるため、休日返上し毎日勉強せざるおえない
- 専門看護師や特定行為看護師など資格をもった看護師が多いため、直接学べる
- 休日関係なく院内外の勉強会への参加は必須であり、最先端の医療が学べる
(ただし、費用は自己負担)
このようにICUでは教育体制が充実しています。
経験として、教育体制についてこれなかった看護師がICUを辞めていく…なんてことも少なからずあるのが現状です。
ゆえに、ICUでは高度な知識や技術を求められるため、高い学習意欲をもって研鑽できる人や教育体制に耐えられる人はICU看護師に向いています!
ICU看護師に向いている人の特徴
- 勉強することが好き
- 最新の医療に興味がある
- キャリアアップを目指している
精神的・身体的にタフである
心身のストレスを感じやすい環境であるため、精神的・身体的にタフな人がICU看護師に向いています。
ICU看護師で身体面で自信のある人ない人の特徴
自信のない人:ICUは病棟と比較し夜勤の回数が多いため、夜勤後は体調が崩れやすい。
自信のある人:夜勤後も元気いっぱい!そのまま旅行にいくこともある。
ICU看護師で精神面で自信のある人ない人の特徴
自信のない人は:特殊な機械や危険な薬剤の使用する際にミスが許されないプレッシャーや急変が隣り合わせであることへの緊張感を強く感じる。
自信のある人:緊張感のある現場にでくわすと、胸が高鳴りワクワクするそう
精神的にも身体的にも自信があり、ストレス対処能力が高い人にオススメです!
コミュニケーション能力がある
ICU看護師の「役割④:多職種連携」を担うため、コミュニケーション能力のある人がICU看護師に向いています。
ICUでは他職種と関わる機会が多くあり、ICU看護師は患者さんの代弁者となる必要があります。
しかし、ICUには人工呼吸器装着などで声が出せない患者さんが多くいるため、患者さんとのコミュニケーションが困難な場合もあります。
そのため、ICU看護師は筆談や文字盤などを駆使し、声なき声を読み取り、患者さんをコミュニケーションをとる必要があります。
患者さんを中心とした医療が円滑に進めるうえで、ICU看護師が意思決定を支える力となることが大切です。
いっけん難しそうですが…経験を積むと誰でもできるようになるため、最低限必要なコミュニケーションが苦手でない人はICU看護師に向いていると思います。
ICU看護師に向いている人の特徴
- 話すことが好き
- チームプレーが得意
- 言動から相手の気持ちを考えられる
どんな事態にも冷静に対応できる
ICUでは患者さんは容態が急変しやすいため、急変時にも冷静に対応できる人がICU看護師に向いています。
急変した際は、医師や看護師の指示や怒号が飛び交います。
そんな中では頭が真っ白になってしまい、適切な優先順位が立てられなくなります。
また、スピードも求められるため、ミスが起こりやすくなります。
そのため、スピード感をもって冷静沈着に適切な判断を下せる人がICU看護師に向いています。
ICU看護師に向いている人の特徴
- 失敗をしても慌てない
- 失敗をしても落ち着いて対処できる
【適性】ICU看護師に向いていない人の特徴
ICU看護師に向いていない人の特徴はこちらの4選!
- 精神的・身体的に打たれやすい
- 学習意欲が湧かない
- コミュニケーションが苦手
- 不器用
順に説明していきます!
精神的・身体的に打たれやすい
向いている性格とは真逆で、精神的・身体的に打たれ弱い人には向いていない感じる場面が多いと思います。
精神的・身体的に打たれやすい人が向いていないと感じる場面
- 夜勤が多いため、生活リズムが崩れ、しんどいと感じる
- 先輩看護師から人格を否定されるような指導、悪口を言われたとき
- 失敗した後に、気持ちをうまく切り替えられないとき
- 急変するかもしれない恐怖を感じるとき
- 自分の医療機器の操作や薬の投与、医療行為により患者さんの命を脅かすというプレッシャーを感じるとき
現場では緊張感やプレッシャーや不規則な生活、人間関係などのストレスが大きくかかります。
そのため、周囲に愚痴を吐ける環境、自分なりのストレス発散方法があるとICU看護師として続けやすいと思います。
ICU看護師に向いていない人の特徴
- 不規則勤務が苦手な人
- 先輩看護師からの高圧的な指導に落ち込みやすい
- 真面目すぎてプレッシャーをぬぐい切れない人
- 普段からストレスにより体調を崩しやすい人
学習意欲が湧かない
ICUでは、医療機器を理解し正確に取り扱い、病棟のように循環器内科や脳外科などの科が限定されないため、様々な疾患に対する知識や技術が幅広く必要になります。
特に、新人看護師は時間とお金を費やして、毎日勉強する覚悟が必要になります。
そのため、学習意欲が湧かない人には向いていないと感じる場面が多いと思います。
学習意欲が湧かない人が向いていないと感じる場面
- 休日関係なく強制参加となっている勉強会
- 自費で参加させられる院外のセミナー
- 知識不足で患者の状態についていけないとき
- 同期と知識や技術の差がつくとき
ICUでは分野が多岐にわたるため、自分の好きな分野を見つけやすい環境だと思います。
自分の好きな分野を見つけることで、学習に対するモチベーションをあげることができれば、ICU看護師として続けやすくなります。
ICU看護師に向いていない人の特徴
- 好奇心が全くない人
- 学生時代から勉強が嫌いな人
- 勉強のためにお金と時間を投資したくない人
コミュニケーションが苦手
ICUでは患者さんやその家族だけでなく、他職種と関わる機会も多くあるため、コミュニケーションが必要不可欠になります。
コミュニケーションが苦手な人が向いていないと感じる場面
- 意識がない、声が出せない患者さんとコミュニケーションをとるとき
- シビアな状況での家族対応を行うとき
- 患者さんとその家族と信頼関係が構築できないとき
- コミュニケーション不足で医療者間で点滴や機械の設定の間違いなどコミュニケーションエラーが起きたとき
- 多職種で話し合いが行われ意見を求められた際に答えられないとき
- 申し送りが上手くできないとき
ICUには人工呼吸器装着などで声が出せない患者さんが多くいるため、筆談や文字盤などを駆使し、コミュニケーションをとり、患者さんの代弁者となる必要があります。
また、医療者―患者家族の信頼関係を築けないと、患者さんとその家族から不信感を抱かれ、関係が悪くなってしまいます。
ICUでは、ボタン一つで命を脅かしてしまう可能性があるため、医療者間で相互の認識を一致させるためのコミュニケーションが必要となります。
看護師は毎日患者さんの申し送りを行います。その際、患者さんの症状を時系列や重要性に応じて相手に伝えられないと治療が遅れ、命を脅かしてしまいます。
ICU看護師に向いていない人の特徴
- 周囲へ話しかけれない人
- 自己主張できない人
- 話がしょっちゅう飛ぶ人
- 会話することが苦手な人
不器用
ICUでは重症で急変しやすい患者さんが多いため、小さなミスが患者さんの命取りになることがあります。
不器用な人が向いていないと感じる場面
- 同じミスをしてしまったとき
- 処置など手際が悪いと感じたとき
- 先輩達のようにスムーズにこなせないとき
不器用な性格の人は、先輩から“仕事ができない”と認定されます。
ICUではてきぱきと仕事ができる看護師が多くいるため、仕事ができないとイライラされてしまい、風当たりが強く、働きにくさを感じてしまいます…
ICU看護師に向いていない人の特徴
- おっちょこちょいな人
- 天然と言われる人
新卒でICUへの希望をオススメする理由3選



新卒でICUを希望しているけど、あり?なし?



結論、新卒でICUで働くのはありです!
新卒でICUへの希望をオススメする理由3選はこちら!
- 知識・技術が格段に向上できる
- 様々な診療科を経験できる
- 重症患者さんを看ることへのハードルが低くなる
詳しく説明していきます!
理由:知識・技術が格段に向上できる
ICUでは、病棟で使用しないような医療機器を理解し、正確に取り扱うことが必要になります。
また、病棟のように循環器内科や脳外科などの科が限定されないため、様々な疾患に対する知識に対する理解や技術が必要になります。
そのため、ICUでは院内外の勉強会が頻回に開催されており、教育体制も充実しています。
以上のことから、新人看護師は安心して学習できる環境が整っているため、必然的に知識や技術が向上するメリットがあります!
さらにICUには、特定看護師、専門看護師などキャリアアップを目指す看護師も多く、何年勤めていても学習意欲を刺激しあえる環境だと思います。



新卒からICUで働くと、看護師として必要な知識や技術を網羅できるため、転職や異動をしたとしても、どこでも働ける自信になります!
理由:様々な診療科を経験できる
学生時代に、自分がどの診療科に興味をもっているのかって正直わかりませんよね。
上述したように、ICUでは科が限定されておらず、すべての疾患が対象となります。
そのため、ICUで経験を積む中で興味のある分野を見つけることが可能となります。



様々な科を経験しているからこそ、ICUから病棟へ異動したいと思った時でも、臆することなく働くことできますよ。
理由:重症患者さんを看ることへのハードルが低くなる
ICUには、少しの刺激でも命を落としかねない重症な患者さんがほとんどです。
また、病棟では使用しない医療機器や薬剤を取り扱います。
経験年数が経っても「患者さんを看るのは怖い」「私なんかに患者さんを任せても大丈夫なの?」と不安に感じます。
しかし、新人看護師だけでなく経験年数を重ねても不安があれば先輩と共に行動できるため、重症患者さんを看ることへのハードルは低くなります。
重症患者さんを看るのに不安を解消できる環境が整っているため、ICUで働くことはオススメです!



私は「患者さんを死なせてしまうんじゃないか」と常に恐怖心を感じていました。
小さなミスが許されない環境だからこそ、じっくり時間をかけて指導してもらえるため、安心して恐怖心を拭い去ることができますよ!
キャリアアップにつながるオススメの資格5選
キャリアアップにつながるオススメの資格5選はこちら!
- BLSプロバイダー
- ACLSプロバイダー
- 特定看護師
- 認定看護師
- 専門看護師



少しでも現場の役に立ちたい、同期に差をつけて一目置かれたい方に必見の資格です!
BLSプロバイダー(Basic Life Support)
オススメ度★★★★★ 役立つ度★★★★★
【BLSプロバイダー(Basic Life Support)】
習得期間:1日
受験資格:なし
内容:心停止後の一次救命処置を学べます。
ICUでは、急変し心停止に至る患者さんや急変後の患者さんが多くいます。
ICU看護師にとって急変対応の知識と技術は必須であり、急変後の患者さんを看るうえで、BLSプロバイダーの資格はとても役立ちます。
BLSは1日で取得でき、気軽に受講できるためオススメです。
新卒時から取得しておくと一目置かれる存在になることは間違いありません!



看護師は急変現場の第一人者となりうる可能性が高いため、ICU看護師だけでなく、看護師はBLSの資格はもっておくといいと思います!
ACLSプロバイダー(Advanced Cardiovascular Life Support)
オススメ度★★★★★ 役立つ度★★★★★
【ACLSプロバイダー(Advanced Cardiovascular Life Support)】
習得期間:2日間
受験資格:必須資格あり
内容:BLSよりもより高度な二次心肺蘇生法を学べます。
ACLSでの受講対象者は“医療従事者“と限局されていることからも、より高度な救命処置が求められることがわかります。
BLSと同じ理由から、ICU看護師にとってオススメの資格になります。
しかし、専門用語や専門知識を必要とし、難しい内容となっているため、新人看護師にとって資格を取得する難易度は高いと思います。
現場での知識や技術がある程度身についた1年目の秋~春にかけて取得すると、現場でも役に立つ資格であると思います。
特定看護師
オススメ度★★ 役立つ度★★★★
【特定看護師】
習得期間:1年程度
受験資格:通算5年以上の実務経験
内容:特定看護師は医師からの指示があれば、本来医師が行う技術を看護師が判断して特定の医療行為を行えることになります。
現場では、5~10年目の看護師が「勉強が好き」「キャリアアップしたい」「知識や技術を磨きたい」との理由で看護師が多く受講しています。
資格を取得すると、以下のように活躍の場が広がります。
- 医師が忙しいときに観血的動脈圧ラインの挿入を代わりに行う
- 医師と相談し不必要になった中心静脈ラインの抜去
ICUに限らずどの病棟でも重宝されるため、とても役に立つ資格であるといえます。



ただ、近年の看護師がおこなえる医療行為の増加や本資格保有者の増加で、需要が少なくなる可能性がある、なんて…看護師間で噂しています。
資格を取得するまでの問題点
- 習得するまで1年間かかる
- 実習などがあるためほとんど仕事に出勤できない
- 特定看護師の研修費は自腹(病院によっては費用を負担する場合もある)
こういった理由から、オススメ度は★2にしています。



私の病院では研修費用の半額は病院が負担しており、病院によってお金のサポート制度は異なるため、本格的に目指す方は調べておくといいと思います。
習得後は、通常業務に加え、特定行為の業務も増えるためますます忙しくなります。
一方で、昇給・昇進を見込める場合もあります。
お金、時間、スキルアップ、やりがい、キャリアアップなど全てを天秤にかけ、習得するのに覚悟のいる必要があると思います。
※以下に記載する、認定看護師・専門看護師も同じことがいえるため省略します。
認定看護師
オススメ度★★ 役立つ度★★★★
【認定看護師】
習得期間:約6カ月
受験資格:実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務経験が必要)
内容:認定看護師は、熟練した看護技術と深い知識を持っていることを認められた看護師です。ICUの分野では、集中ケア認定看護師が当てはまります。
病院によっては、認定後に昇給・昇格することがほとんどで、医療現場で高い看護ケアを提供するためにとても役立ちます。
しかし、管理職になるとチームを統括するようになり、患者さんとの関わりが少なくなるのが現状です。
活躍の場が広がることは間違いありませんが、患者さんと向き合って看護を提供した理想がある方はギャップを感じるかもしれません。
また、認定看護師は2026年度に制度が終了する予定となっています。
今後、認定制度の終了に伴い混乱は避けられないため、オススメ度は★2となります。
上述のとおり、認定看護師も特定行為看護師と同様に、習得するのに覚悟の必要な資格であると思います。
専門看護師
オススメ度★★★★★ 役立つ度:★★★★★
【専門看護師】
習得期間:大学院に2年間通い、総計26単位または38単位)を取得していること
受験資格: 実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務経験が必要)
内容:専門看護分野において、“調整・倫理調整・研究・教育・実践・相談”の6つの役割を果たすことで、看護師のスペシャリストになります。ICUの分野では、急性・重症患者看護師が当てはまると思います。
専門看護師は、認定看護師と比較して難易度が高いため、現場で専門看護師の資格を取得している看護師は珍しくなります。
認定後は昇格・昇給すること間違いなく、どの現場でも重宝され、需要は高まっています。
看護師のスキルアップを目指すには最上級の資格になるため、どの資格よりもオススメだといえます!



実際に看護教員、管理職、研究職など仕事の幅は大きく広がり、専門性に特化して生涯好きな分野を追求して学んでいくことができると思います。
ICU看護師のスキルアップにつながる資格3選
ICU看護師のスキルアップにつながる資格3選はこちら!
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 栄養サポートチーム専門療法士
- JHRS認定心電図専門士制度



効率よく興味のある分野を深く学び、スキルアップを目指せることができますよ!
3学会合同呼吸療法認定士
オススメ度:★★ 役立つ度:★★★★★
内容:「それぞれの職種において呼吸療法を習熟し、呼吸管理を行う医療チームの構成要員を養成し、かつそのレベルの向上を図ることなどを目的とする」とされています。
3学会合同呼吸療法認定士認定委員会より
つまり、重症患者に対する呼吸管理が行える医療人材のレベルアップを目指すための資格になります。
ICUではマスク、カニューレ、人工呼吸器、ECMOなどを使用する呼吸状態の悪い患者さんが多くいます。
講習内容は、ICU看護師として必要になる以下のような知識が幅広く網羅されており、呼吸療法の理解を深めるためにとても役立つ資格であるため役立つ度は★5になります。
- 呼吸器に関する病態生理
- 検査データの解釈
- 人工呼吸器などの機械の取り扱い
- 呼吸器リハビリテーション
しかし本資格を保有していても、昇格・昇給にはつながりにくいためオススメ度は★2となります。



自学で呼吸療法に関する知識を得ようとすると、経験上、学習範囲が広くどこから手を付けたらいいかわかりにくいです…結局私の場合は、中途半端で終わってしまいました。
資格取得を目標に呼吸療法を勉強できるため、オススメです!
栄養サポートチーム専門療法士(NST専門療法士)
オススメ度★ 役立つ度★★★
内容:栄養サポートチーム専門療法士とは「静脈栄養・経腸栄養を用いた臨床栄養学に関する優れた知識と技能を有しているとみなしNST専門療法士として認定するもの」とされています。
栄養サポートチーム専門療法士認定規程より
つまり、患者の嗜好や嚥下状態に合わせて、生活改善を行うための栄養管理に関する知識・技術を高めるための資格となります。
栄養は全身状態の回復の要になります。
ICUでは、低栄養状態の患者さんが多く、毎日のように栄養内容の検討を行います。
しかし、現場ではICU専属の栄養士がいるため、多くの知識や技術を習得しなければならない看護師にとっては栄養学に対する優先順位は低くなります。
また、本資格を保有していても、昇格・昇給にはつながりにくいためオススメ度は★1になります。



現場では栄養学に関する勉強会はほとんどなく、学ぶ機会もありませんでした。資格を取得に向けて、勉強の機会は設けられると思います!
看護師は患者さんとの距離が近いため、患者さんの嚥下状態の評価、水分バランス管理、嗜好、生活習慣、栄養の吸収状態など、栄養に関わる多くの情報を有します。
患者さんの状態に合わせて、食事形態の提案や情報共有などを行えると専門性の高い医療を提供できるようになります。
しかし、上述のようにICU専属の栄養士がおり、必要となる機会は多くないため、役立つ度★3となります。
JHRS認定心電図専門士制度
オススメ度:★★ 役立つ度:★★★★★
内容:「心疾患の診療業務の向上を図り、以って国民の健康増進に寄与することを目的」とされています。
日本不整脈心電図学会より
つまり、心疾患に関する知識・技術を高めることを目的としています。
ICUでは、心疾患をもつ患者さんが多くいるため、心電図モニターを患者さんに装着し、常時モニタリングを行っています。
ICU看護師は心電図モニターを介して、患者さんの不整脈を判断しなければならず、相応の知識が求められるため役立つ度は★5となります。



不整脈に対する知識は新人時代から必要とされます。
不整脈は種類が多く難しいと感じる分野でもあるため、資格取得を通して勉強するきっかけになるのではないかと思います。
しかし、本資格を保有していても昇格・昇給にはつながらないことが多いため、オススメ度は★2になります。
日本不整脈心電図学会では心電図検定も実施しているので、興味にある方は検定に参加してみるといいと思います。
ICU看護師あるある4選
よくある看護師あるあるですが…



病棟とは大きく異なる環境で働くICU看護師にとって「なんか共感できない…」と感じることが多くあります!
ICU看護師あるあるを聞いて、クスッと笑えてちょっとした息抜きにしてもらえればと思います!
ルート類にうるさい
ICUでは、医療機器や点滴ルートがたくさんあります。
そのため、医療機器のコードや点滴ルートが絡まりやすい状態にあります。
イメージとしては、テレビの裏側でゴチャゴチャしたコードを想像していただけるといいかと思います。
問題点としては、体動などでルート類が抜けやすくなったり、コードに引っ掛かりつまずいてしまう可能性があります。
そのため、新人時代から口を酸っぱくして先輩に「綺麗にしなさい」と言われます。



整理整頓が苦手な私でもテレビやパソコン周囲のコード類はキレイにしています!日常生活でも職業病がでてしまってます(笑)
肝っ玉の据わった性格
ICU看護師は急変に遭遇し対応することが多いため、少しのことでも物怖じしない、肝っ玉の据わった看護師が多いです。
急変時には、冷静かつスピード感をもって対応します。
慌てている医師に「○○した方がいいんじゃないです?」「先生落ち着いてください!」という現場を何度も見たことがあり、たくましい看護師も多いように思います!
新人時代は不安や怖さを感じることが多いですが、経験年数を重ねると、物怖じしない心臓に毛が生えた性格になっていきます。
見張られている気分
ICUはナースステーションを囲むようにベッドが存在し、オープンフロアとなっています。
また病床数も少ないため、病棟よりも狭い空間になります。
その理由としては、患者さんの異変に気付き、常に患者さんを見渡せるようにするためです。
それは看護師も例外ではありません。
新人時代はほっとひと息つける場所もなく、常に先輩から見張られている気分でした。
特に先輩に怒られている際には、内容が他の看護師に筒抜け、みんなからの視線を感じるため泣けず…とても嫌な気持ちでした。



人知れず汚水処理室とトイレで泣いていました…
注射が苦手
看護師あるあるで「採血や点滴がしやすそうな腕の血管をみてしまう」ことがよく取り上げられていますよね。
しかしICUでは、患者さんに針を刺す行為は少ないため、注射が苦手な看護師が多くいます!
まずICUでは、観血的動脈圧ラインという針にて簡単に採血が可能であるため、新たに針を刺さなくてよくなります。
また、術後や緊急でICUに入室される患者さんの多くは、すでに点滴ルートが留置されているため、新たに点滴をとることが少なくなります。
さらに、ICUの患者さんはむくみが強いため、医師がエコーを使用しないと点滴ルートが取れないなんてこともあります。そのため、看護師が針を刺す行為は必然的に少なくなります。
なので、ICUに異動や転職を考えている看護師の中で、どんな血管でも採れる看護師はすごく重宝されています!



お恥ずかしい話ですが…
私自身、注射は3年目でやっと自信を持ち、実践できるようになりました。
まとめ
いかがでしたか?
ICU看護師の仕事内容はこちらの5つがありました!
- バイタルサインや状態のモニタリング
- 異常の早期発見
- 医療機器の点検と操作
- 日常生活援助
- 多職種連携
ICU看護師の仕事内容を理解することで、実習先や入職時によいスタートダッシュがきれるようになり、一目置かれる存在になることが期待できます!



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